世界最古のロンドン古書店奇譚 * 本と人との関係
2026年 03月 10日
日曜日、美容院からの帰り道はすっかり夕暮れだった。
この辺りは高い建物もなく、本当に空が広い。
大阪と言えば、日本三大都市の一つだけれど、その印象はゆったりしてとても長閑だ。
場所にもよると思うのだけれど、利便性とゆったり感を兼ね備えている。
これは一つのギフトだな、と思う。
***
オリバー・ダークシャー著/秋山 勝 訳 『世界最古のロンドン古書店奇譚』を読み終わる。
ダストカバーが剝けているのは意匠的加工ではなく、猫がかじった結果。
ナルコレプシーと気づいていなかった青年が、サザランに職を得て、
自分の人生を再構築していく物語にも思える。
ちょっとひねくれ気味なのに素直な筆致で綴る、古書店奇譚の数々。
表から見るだけでは分からない、古書店員の苦悩などが深刻かつ面白く書かれている。
人には必ず自分に合った場所があるのだと、この本を読んで力を得る。
給料が安くても、労働が過重でも、きっと好きでいられる場所があるんじゃないか。
仕事に対する興味と、それを取り巻く人々が鍵なのかな、なんて呑気なことを思う。
いや、人それぞれのそういう場所があって欲しいと、心から願いながらページを閉じた。
著者はナルコレプシーで、サザランに職を得てそうではないかと上司から言われるまで、
自分の病気のことも知らず、長時間本を読むことも叶わなかったのではないかと推察するのだけれど、
治療に励み、仕事に励み、以下のようなことを書いている。
二十一世紀の扉が開くにつれ、ある種の足音のようなものが古書の世界でもはっきりと聞こえてくるようになった。それは儲かるようになったということではないが、その根底には本の匂いやページをめくる音、あるいは手触りという、物としての本に執着する哲学が根底にあり、そうした哲学がその足音に拍車をかけている。本の匂いが好きだから、本に囲まれていたいと思ったから来店したと語る人が毎日のようにやってくる。なかには手触りを確かめてみたいから、キャビネットをあけてくれと言う人もいた。 本に囲まれていたい、その存在に安らぎを感じるというのは、まぎれもなく人間ならではの反応だ。
そうして、自分の職場の存在する意義について、このようにも述べている。
稀覯本のようなもろくて不安定なものの上に築かれた業界が、何世紀どころか10年も続くと考えること自体が一種異様だ。その業界は精緻に積み上げられたトランプカードの城のようであり、目を離してしまえば城そのものが崩れ落ちるかもしれない。それを恐れながら、僕たちの一人一人が、一片のピースを所定の位置に保っている。多くの人たちによって積み上げられてきたすばらしい夢を導いてきたのは、ありきたりな経済原理などではなく、僕たち全員が心から信じたいとい願うある事実によって文字通り生きながらえてきた。その事実とは、僕たちが手にしている本には価値があり、僕たちの骨の髄までその事実は染み込んでおり、そして、そうあれと強く願いつづけるなら、ほかの誰かもそれを信じてくれることを僕たちは知っている。
人間って、本当に素敵だ。
イギリスに行ったら、チャリングクロス辺りの本屋を散策してみたいと思ってこの本や、
『チャリング・クロス街84番地』なんていう本を買ったのだけれど、
これらの本を通じて改めて人と本の関係についていい知見を得られた気がする。
『チャリング・クロス街84番地』は通読していないので改めて通読し、
続編もあるようなのでそちらもいずれ読みたいと思っている。
今年は計画していたイギリス旅行も延期したので、まだまだ時間は充分だ。
*
さて、次は何を読もうかな、と思う。
長らく同時並行読みで常に5冊くらいをダラダラ読んでいたのだけれど、
最近は2冊に絞っている。
本当は小説とそれ以外、みたいな2冊にしたいんだけれど、
大きい本(単行本)と小さい本(文庫本)みたいな分け方になってしまっている。
大きい本を読み終わったので、次は大きい本の中から探そう。
そろそろ小説も読みたいが、何があったかな。
ここ1ヶ月くらいで恐ろしく増加した本の群れを、一旦片付けてから考えよう。
***
猫の手は、干し草の薫りがする。きっと猫好きの人なら、分かってくれるんじゃないかと思う。
子供の頃、その匂いを嗅ぐのが好きだったことを思い出す。
日向の猫の匂いは、外遊びで汚れた子供の匂いと同じだと、子育てをしている頃思ったりした。
ああいう匂いを幸せと感じるのは、自分が昭和生まれだからだろうか(笑)。
さて、今日はほどほどよりちょっと力を込めて、本の整理を頑張ろう( `ー´)ノ
「おひさまの匂い」という言葉を久しぶりに目にしました。
晴れた日によく干したふとんがお日さまの匂いでした。
子供の頃、祖父母の家にいた猫を抱っこするのがとても好きでしたから
干し草の薫りってわかりますよ。
そうそう、以前「猫は勝手気ままだと思っていた」というようなことをコメントしましたが
勝手気ままなのは”子供だった私”の方なのだと気づきました。
猫から見たら、突然抱っこされたり、
(抱っこが成功せずに引っかかれて逃げられることも多かったです)
かわいがってほしいのに相手にしてくれなかったり、
なのですから。
猫を撫でているときのしあわせな気持ちは
今でも思い出せます。
陸くんを見るとその気持ちがよみがえるのですよ^^
晴れた日によく干したふとんがお日さまの匂いでした。
子供の頃、祖父母の家にいた猫を抱っこするのがとても好きでしたから
干し草の薫りってわかりますよ。
そうそう、以前「猫は勝手気ままだと思っていた」というようなことをコメントしましたが
勝手気ままなのは”子供だった私”の方なのだと気づきました。
猫から見たら、突然抱っこされたり、
(抱っこが成功せずに引っかかれて逃げられることも多かったです)
かわいがってほしいのに相手にしてくれなかったり、
なのですから。
猫を撫でているときのしあわせな気持ちは
今でも思い出せます。
陸くんを見るとその気持ちがよみがえるのですよ^^
☆ miyabiflowerさん
最近は「おひさまの匂い」を嗅ぐ機会も激減しましたね。洗濯機には乾燥機がつき、布団も乾燥機。ベランダに干された布団も、今は昔という感じになりつつあります。懐かしいですよね。
そうでした、miyabiさんは猫飼いの一族でしたね!(笑)。嬉しいな、わかっていただけて。
物心つくころからずっと猫がいたので、子供の頃の自分と猫の関係はよく覚えています。猫が子供を苦手なのは、動きが読めないからかなぁと推測しています。子供も猫の動きを読めないので、お互い様ですけどね(~_~;)。
ウチの猫でmiyabiさんの幸せな思い出がよみがえるなんて、猫冥利につきますね(⋈◍>◡<◍)。✧♡
最近は「おひさまの匂い」を嗅ぐ機会も激減しましたね。洗濯機には乾燥機がつき、布団も乾燥機。ベランダに干された布団も、今は昔という感じになりつつあります。懐かしいですよね。
そうでした、miyabiさんは猫飼いの一族でしたね!(笑)。嬉しいな、わかっていただけて。
物心つくころからずっと猫がいたので、子供の頃の自分と猫の関係はよく覚えています。猫が子供を苦手なのは、動きが読めないからかなぁと推測しています。子供も猫の動きを読めないので、お互い様ですけどね(~_~;)。
ウチの猫でmiyabiさんの幸せな思い出がよみがえるなんて、猫冥利につきますね(⋈◍>◡<◍)。✧♡
by nanamin_3
| 2026-03-10 10:38
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Comments(2)



